スタジオジブリ『ハウルの動く城』はどこで配信している？無料で観るには？

前半と後半で印象が全く異なる作品でした。
前半は上質な絵本ファンタジーって感じです。
広大な牧草地帯に中世の町並みといった感じで絵面がいいですね。綺麗な作画、壮大な音楽も相まって癒やされます。
主役のソフィは登場時は引っ込み思案な女の子かと思ったのですが、老婆になってからは芯がしっかりしていて主張もはっきりしていくタイプ。老人になったというのにソフィがとても前向きなのが凄いですね。ポジティブさが羨ましい。
ジブリ作品はどれもそうなんですが、ソフィとハウル、主演の二人の演技が棒なのはちょっと気になったかな。ヒロインの声が若いときでもお婆ちゃんのような声なのも。
登場時こそ王子様っぽいハウルが駄目ニートっぽくなるのは面白いですね。荒地の魔女の階段シーンとともにこの作品の世界観が決定付けられたシーンだと思います。
こんな絵本みたいな世界でずっと続くのかと思いきや、後半は戦争と恋愛色が強くなって別の作品のように感じるほど雰囲気が変わります。
話の展開も何が何やらでよくわからずに進んでいき、最後はジブリらしくハッピーエンド。
点数をつけるのであれば前半120点。素晴らしい絵本ファンタジー。後半は50点。意味不明の恋愛色強めの戦争映画って感じでした。
女性なら絵本の世界から恋愛映画へ、という感じで楽しめるのかもしれませんね。おじさんの私はちょっと後半きつかったです。

ハウルの動く城を見た当時に一番衝撃を受けたのが作品のクオリティでした。ハウルの城が動くあの立体的でリアルな描写や、洗濯物がまるで本物の風に靡かれているような美しい動き方、ベーコンアンドエッグを作った時のカルシファーの見惚れてしまうような火の動き方など全てが素晴らしく、当時の映画シーンに革命を起こしたことは間違いないと思いますし、宮崎駿監督始めとする制作スタッフの努力そのものだなと感動をしました。ハウルとソフィーが一緒に空を飛ぶシーンは本当に感動し涙が止まりませんでした。きっと一生忘れることのないシーンだと思います。久石譲さんが作曲を手がけた名曲である「人生のメリーゴーランド」を聞くたびにハウルの動く城を思い出します。本当に人生の価値観が変わるような名作だと思うので是非見て欲しいと思います。